地方民の牙である方言について

 雑談から~と思ったけど早速本題。昨日居間でゲームしてる最中、居間に入ってきた人が横目で俺の事を見ながら「アイツは頭チンチンやなw」と連れに言ってる人がいた。俺は頭チンチンの意味は分からなかったが、なんとなく煽りのニュアンスを受け取った。だから少しイラついた。後から調べてみたら愛知の方言で「ちんちん」は熱いという意味だと発覚。つまり俺は特に俺のやってるゲームや俺の心情を知らない奴に「怒ってるw」と笑われたのだ。方言でフレンドリーさ出そうとしてるけど余計タチ悪いぞ。ってか、怒ってねーし!俺のやってるガンダムのゲームは性質上コントローラーの操作音がうるさくなったり独り言が多くなったりするけど、この時俺は怒ってなくて「ココはこうしろかあ~」と負け戦についてボヤいていただけだ。勘違いされても仕方がないけど、「怒ってるw」って言って得する言葉か?とは思う。「お前器小さw」って脳内変換されるから、いつ言ってもプラスではないと思うんだよな。まあ、俺も過去に「怒ってる?」と訊くミスをしてたから、今回の件自体をそこまでぶっ叩きはできない。煽られた話についてはここで終焉。

 

 

 真の本題。それにしても方言ってシステム苦手なんだよな。方言を話す人については結局人次第なので勘違いなさらぬ用に。もう一つ勘違いされたくないから先に言うと「地方民の俺が標準語圏に来て標準語喋ってるんだからお前らもわきまえろよ」という同調圧ではない。純粋な方言の図々しいイメージが苦手なのだ。この国では地方ごとに方言があって、標準語と併せて使われる。よって、英語を含めても一つの地方で3つの言語しか使われていないわけだ。そんな中余所者が自分の言語を押し付けてくるのが図々しいたる所以だ。

 しかし、図々しいだけなら方言以外にも要素はある。自分ばっかり喋っていたり考えの押し付けがあったりそれこそ癖の強~い言葉選びをしている場合とか…。そんな中方言の持つ図々しい要素は言語という名の薄い世界を押し付ける程度。本当に図々しい人と比べたら実は方言の与える影響はそうでもない。

 ここでもう一つの問題を。方言は開放的に見えるものの、その実全然アイデンティティー開示になっていない。キャラが濃い風に見えて実はキャラが薄いのだ。スポーツ漫画に出てくる関西代表と似たようなもので、関西弁を喋ることで開示する情報は関西出身であることだけ。他は特に関西弁からは読み取ることができない。やけにフレンドリーに見えるのもただ言語が与える影響。中国語でペチャクチャ喋っている女の人を見ると「おしゃべりだなあ」と思うようなのと同じ。だから、相手のことを知ろうとするには結局たくさん喋らなきゃいけないし、方言の与えるアイデンティティの幻をいちいち払拭しなくてはならない分面倒くさい。

 まとめると、言語自体やフレンドリーな幻を押し付けてくる割に自己開示が少ないため、聞いている人間側が得られるメリットがないから苦手。方言使うことで人格のミスリード要素があるのもうざったいしね。出身者じゃないのにエセ方言を喋りだす人は、覚えた言葉をすぐに使いたがる人だったり方言が与える印象を使いたかったりって人だろう。もちろん個人の自由だし誰にも迷惑はかけていないのだが、アイデンティティもっと練れよ…とは思ってしまう。

 それにしても矯正するのってそんなに難しいもんなのかなって。意思疎通ができてる時点で本人からしたら「直さんでええやん」って感じだろうし、自分の使う言語が与える影響なんて意識する方が難しいだろう。流石に一般人に通じない沖縄弁や青森弁は標準語圏に行くと矯正されるし、田舎っぽい方言も負のイメージが強いからか矯正される。自分たちにマイナスがないから直さない。それだけだろうね。選択自体は合理的でグッドだと思う。

 

 ちなみに俺が7年前地元を出て方言を封じた理由は、話者が少ないのも勿論だがレア方言キャラとして扱われるのが気に入らなかったからだ。それって俺の地元を見てるだけであって俺を見てないんだなって当時から何となく意識してた。高校の先輩が「かわいいから」と他所の地方の大学へ方言を輸出してるのを見たことで抱いた感情。 もし開示するアイデンティティを最低限にするような人間関係なのであれば、逆に方言は有用なのかもしれない。そんな不完全情報ゲームみたいな関係俺は苦手だから、方言も方言が最適解な環境も苦手というのが正確な表現かもね。 今日は以上。方言使いの人、俺は悪口書いたつもりはないからコレ読んでも「怒んないでね!」っていう伏線回収。