新人賞落ちた

 ここでは特に隠す必要はないと思うので書こうと思う。ライトノベルの新人賞に落ちた。それも1次選考。1000くらいある候補作から50くらいしか漉しとられないこの選考だから、落ちたからと言って全然おかしくないのだが、とても悔しかった。ただ落ちるだけなら悔しいだけだが、別の理由もあってさらに俺は悔しくなった。

 二次選考に残っている小説の多くはなろう展開(みんなが絶対に既視感を覚えるタイトル)だ。いかにも主人公に都合の良さそうなストーリーが伺えるラブコメファンタジー小説。世間に飽和しすぎているこれらのジャンルの小説に俺の小説が負けたのが情けなかった。これが悔しさの理由だ。

 

 今の作品を半分くらい書き直したものを別の新人賞に応募するつもりだ。その新人賞の箸にも棒にも引っかからなかった場合はもうカクヨムでもなろうでもいいから公開することにする。(こういうのって応募前に公開サイトにupしてアドバイス貰った方がいいのかどうかがわからん)

 

 とりあえず反省会。どうせこの作品が注目されることはないからネタバレしてもいい。

・作品の舞台が学寮。貧乏学生同士のラブコメを書きたかった⇒貧乏描写が足りなかったか。

・主人公が一方的に立ち向かうラブコメを書こうとした。⇒ヒロインが好感を持つシーンの描写が書けていない→正直ラブコメなの?って1巻分読んで疑問に思う。

・登場人物の性格に特徴がない。⇒キャラクターの性格を決めてから、その性格を意識して文章を書くようにする。あと、そもそもキャラの性格をもっとわかりやすく癖の強い物にする。⇒主人公の性格が極端になる(主人公の認識と読者の認識が離れる)のであれば、三人称視点にする。

 

 多分これらの要素が相まって「何言いたいんだろこの文章」ってなっているのだろう。俺が改善できる部分はこれくらいだ。ここら辺を弄ってまた新人賞に応募する。ダメなら公開。

 一応今別件で温めているネタがさらに2つあるのだが、それは次の新人賞で出すかその次で出すか迷っている。今の作品を書き終わったら次々に書いていく方針にするか。 

 そして、今回の新人賞で分かったことだが、小説を書いていない間の俺の生活はそこそこ楽しいけど空虚な物であるのだ。寮に住んでいるからテキトーに人を見つけて飯を一緒に食べたり麻雀なりなんなりの遊びをする。そして寝る。学校以外の時間はこんなものだ。社会人になったら多分その部分が0になるのだろう。もっとも、定時とか残業月20時間程度の会社に居られる場合に限るが。だが、小説を書いていない間の俺は何事にも熱中せずに快楽ばかり求めているだけに過ぎない。空虚だ。勿論小説を書いている間も、何者にも慣れていない人間の一人でしかないのだが。

 加えて、俺は自分が小説を書いていない間はインプットをするモチベーションに欠ける性質があるみたいだ。自己中心的な性格だからだろうか。何を見聞きしても自分の小説に活かせるかどうか、それだけが気になって仕方がない。1オタクとしての精神衛生的にも俺は小説を書いた方が良いだろう。ということでまた筆を進める日々が始まる。

 

 余談だが、父親にガルパンを布教されて全映像を見た。ストーリー等は既視感しかないベタベタのものだし、キャラの特徴もタグ付けで片付きそうだ。だが、このアニメの最高の特徴は2つある。設定の濃さと部活モノの熱さだ。設定(と萌え)が人を引き寄せて、熱血で心に響く。言い方を変えると、設定が蟻地獄の形状であり、熱血が巣に流れ込む砂流である。このアニメを見ると、案外コンテンツに必要な要素は2つ程度の少なさでいいものの、一つの要素を突き詰めなければ意味がないのかもしれないと思わされた。ガルパンも萌え自体の価値低いしね。強いのはやはり設定。どこにでもある野球漫画の野球をゴリゴリにこだわった戦車にしている。それだけだ。

 俺の作品は、実際に学寮に住んでいた経験を活かした、人物住居組織の設定の濃さでアリ地獄を作って、鬱熱血で引き込む。 やはりハートで引き込まねば。