なんも言い返せんかったわ

 コミュニティに属しているとよく、言い合いになることがある。

 なんかゴチャゴチャ言われる感じ。

 そういう時、自分の意見次第で状況がプラスになるのであれば言った方がいいのはわかる。でも、もし状況が変わらなければどうだろうか。

 

 昨日、ゴチャゴチャ言われる機会があった。

 軽く人格否定も入っていて、反論や弁明もできる状況だったが、早くその場が終わってほしくてダンマリしていた。

 まあ、相手もさんざん言って気持ちよくなって終わり。その場は俺がぼろくそ言われることで事なきを得た。

 

 こういう言い合い未遂の後、いつも「あのとき言い返しておけば気持ちよかっただろうな…」と脳内で反芻してしまう。これが最悪にかっこ悪いのは自分でもわかってるけど、快楽を失ったのだから意識せざるを得ない。

 

 相手のことを考えて言われっぱなしになるのが大人になるというものなのだろうか。言われっぱなしだと周りの俺に対する認識も変わってくるけど、自分の正当化するメリットとその場の展開を天秤にかけたらどうなるんだろう。

 

 人間は多分自分で思ってることを口に出すとき、快楽を感じるようにできている。そして、快楽の奴隷だから、言えればいい。問題の本質は改善されなくても目の前のサルが満足すればそれでいい。サルを満足させるのが人間の仕事なのかもしれん。

 

 かつて俺も一匹のサルだった。言いたいことを全て言うことが問題解決の糸口だと言い訳して、気持ちよくなるためだけに思考して片っ端から口に出していた。それじゃダメだと気付いて自重するようになったけど俺も正直まだまだだ。

 

 思いを言葉にすると気持ちがいい。でも、気持ちよさだけを追い求めていくとお互いにうまくいかなくなる。難しいところやね。