どこからが悪口で、どこからが決めつけなのかって話

 ネットでよく見る「カス性格一覧!」ってくだらない記事を俺は結構じーっと見てしまう。自分の性格はやはり最悪なのではないか、治さなければならないのではないか、そう思って止まないからだ。そして、内心結構引っかかっているからだ。バーナム効果を除いても多分引っかかっている。

 

 よく引っかかる項目はこれらだ。

 ・人の悪口を言う

 ・決めつける

 今までに自分は人の悪口を言ったことがある気がするし、相手のことを内心で決めつけたこともある。多分。

 だが、自己嫌悪に陥る前に、悪口と決めつけについて突き詰めて考えたい。なぜなら定義という形すら決まっていないことを気を付けようがないから。

 

 まず、悪口ってなんだ? こういうときに広辞苑を引くのは趣味じゃないので自分で考える。 誰かに関することを言って、その誰かさんが嫌がる言葉… そんなところか。流石に「誰かが嫌がる言葉」と言うとあらゆる項目が引っかかりすぎる。だから、相手の嫌がる言葉と言う設定にした。そして、何を嫌がるかは結果論だ。これまでの人生経験から、何が引っかかりそうかという目途こそある程度立つが。 

 次に決めつけとは。まあ人の心を一つだけ読んで、それを曲げないことだろう。流石に人の心を読むのはコミュニケーションの基本だから、読むだけで決めつけにはなるまい。誰が相手でも態度を変えない王様だって読むぞ。ただ、読んだ結果が一つだけというのはよくある話。そこで、決めつけの定義をもう少し緩めるのなら、「指摘されても否定する」という条件を付けよう。指摘される前のやつは、偏見とか思い込みとか言った方がいいんじゃないかな。…刺さるな。

 

 以上のあっさりした定義づけで決めた悪口は「本人が聞いて嫌な思いをする、本人に関係ある言葉」で、決めつけとは「心読みした結果を否定されても曲げないこと」だ。さて、あてはまるかな。

 俺の場合、あてはまる。まず、俺は空気を読まない。出された料理を食べて「塩が足りない」っていうこともきっと悪口だろうし、「君はこうしたらもっと良くなる」や「あの人は自分ではああいっているが普通にちゃんとしている」なんて言葉も当てはまるのだとすれば悪口メーカーだ。結構俺は面と向かってこういう言葉を吐く。本質的な話がしたいからだ。相手が内心思っていて言いにくいことをこちらが言うことで、隠させないようにするプレースタイルだ。でも表層的な話大好きマンからしたら悪口か。

 ってことで、俺は決めつけをガッツリしている。自分の中で相手がこういう人間だってアタリをつけてから掘り下げようとするからだ。こう思っているだろう、こんな人間だろうと自分の中で決めて話すから。外した記憶がないくらいに命中率高い自信があるが、「いや、俺そんな性格じゃねーし」って思われたのであれば、やはり俺は嫌な奴だ。それにしても、我ながら人間関係の構築方法が嫌らしい。端から人に期待していなくて戦略的でぱさぱさしてる。

 

 

 さて、ここからは「じゃあどうすればいいのか」という話。だってライフスタイル変えないまま幸せに生きられる自信ねーもん。

 

 まあ、世間一般のいう「いい人」を演じればいいってのは前提。人の良いところばっかり言う嘘くさい人間。 もっと自由というか自然体でいればいいのにって意味合いなんだけど、切り抜き方によってここまで性悪説っぽくなるとは。

 では、嘘くさい善人を演じずに、どうすればもっと自然体に近い状態で良い立ち回りができるのか。

 現状で思いついたのは、読みの幅を広げることだ。そして、読むための情報をもっと集めようとする姿勢が「決めつけてる!」って思われないための手段か。悪口方面については…もっと慎みますか。仲良くなるのをあきらめた人に対しては結構歯に衣着せず「こういう人間だよね」って言ってしまう癖があるからなおします。

 

 人間は内面に言及されることを嫌がる。アイデンティティを自認したくないのだ。自分のキャラクターを人に悟られてしまったら、生きた人間をやっている感覚が失われて空虚に思えてしまうんだろうな。俺も、他人に「お前ってこういう人間だよね」って言われたらたじろぐだろうな。まあ俺の場合はむしろ「そこは違くて…」って燃えるけど。

 

まとめ:人は自分の内面を他人に言われることを嫌がる。それだけ。